三大栄養素とは?

人間が動くためのエネルギーとなる三大栄養素とは、「たんぱく質」「脂質」「糖質」の3つからなります。

「たんぱく質」は体を構成する約60兆個の細胞の原料となり、筋肉、血液、骨、皮膚などを作る働きがあります。


「脂質」はエネルギー源の他に、細胞膜やホルモンの原料になるという働きをしています。

「糖質」は体のエネルギー源になります。

糖質は体内でブドウ糖に分解されます。そして血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度の事で、体には血糖値を一定に保とうとする仕組みがあります。

糖質を摂取すると血糖値が上がります。この時に膵臓からインスリンが分泌されて、血液中のブドウ糖を肝臓に移動させて血糖値を下げる働きをします。

肝臓に送られたブドウ糖はグリコーゲンという形で蓄えられて、ブドウ糖が不足した時に再びブドウ糖に戻り利用されます。


しかし肝臓の貯蔵量には限界があり、インスリンは余った糖質を中性脂肪に変えて体内に蓄えるという働きもします。

つまり、糖質を減らす事によって、血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を抑制する事で、中性脂肪を増やさないようにする事で痩せられるのです。


糖質は体のエネルギー源ですが、糖質がなくても脂質でまかなえます。体内には「糖新生」という糖質を作り出す仕組みがある為に、血糖値が低くなりすぎる事もありません。

体内のブドウ糖が枯渇した時に、体はこの糖新生によって、足りない分のブドウ糖を作り出して血糖値の補正を行います。その際に中性脂肪が燃焼します。

つまり、糖質を減らす事によって体内にブドウ糖が不足すると、中性脂肪が燃焼して減っていくのです。


食事内容を考える

炭水化物を制限する

ご飯やパン、麺類などの糖質量が多い主食を摂取しない。


食事量を減らさない

1日に必要なエネルギー量をしっかり確保し、ダイエット中も1日3食が必要です。

1日に必要なエネルギー量は、「基礎代謝」を下回らないようにする事です。

「基礎代謝」とは呼吸、心拍、体温維持など生命維持に使われる必要最低限なエネルギー量の事です。つまり何もしなくても消費されるエネルギーの事です。基礎代謝量は、年齢や性別、体重によって異なります。


摂取エネルギーが基礎代謝を下回っていけない理由として、必要なエネルギーを得られない体は一種の飢餓状態になります。

筋肉の量も減り、基礎代謝が低下します。その為、元の食事に戻るとリバウンドの原因となります。


基礎代謝量の計算式

ハリス・ベネディクト方式(日本版)

男性 66+(体重kg×13.7)+(身長cm×5.0)-(年齢×

女性 665.1+(体重kg×9.6)+(身長cm×1.7)-(年齢×7.0)

国立スポーツ科学センター(JISS)の式

基礎代謝量=28.5×(体重-(体重×体脂肪率))


たんぱく質メインの食事にする

糖質オフによるダイエットを成功させる為には、筋肉を減らさないようにする事が重要になります。

たんぱく質は筋肉をつくる大事な栄養素で、意識的に摂取する事によって筋肉量の維持につながります。

たんぱく質の摂取が十分でなければ、運動による筋肉量が増える効果を期待できなくなります。体内で糖質を作り出す仕組み「糖新生」には、たんぱく質が使われます。


糖質オフの食事は炭水化物の主食を制限する事なので、メインのおかずでお腹を満たすのが鉄則になります。

つまり、肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質メインにしましょう。


トレーニングをする

基礎代謝の高い体をつくり、理想の体型を実現する為にはダイエットと併せて筋肉量を増やす事が必要になります。

筋肉量は20代をピークに少しずつ減っていきます。意識して運動しなければ、知らないうちに筋肉量が減り、基礎代謝の低い太りやすい体になってしまいます。


効率よくトレーニングをする為には、下半身や背中などの大きな筋肉から鍛える事です。大きな筋肉を動かせば、それだけ多くのエネルギーが消費されます。

筋肉の約7割は下半身に集まっているので、下半身を中心にトレーニングをするのもお勧めになります。


筋肉がつけばあなたの理想のボディが得られるだけでなく、体力がついて疲れにくくなったり、体幹が強まり姿勢がよくなったり、スポーツでのパフォーマンスの向上や怪我の予防にもつながります。

また、美肌効果にもプラスになります。これは筋トレによってダメージを受けた体を修復する、成長ホルモンの分泌が高まるからです。


水分をしっかりとる

水分摂取はダイエットをスムーズに進める為にも大切です。

人間の体は約60%が水分から出来ています。水分は消化吸収や老廃物の運搬などに使われ、水分が不足すると血液の流れが悪くなり、栄養や酸素を体の隅々まで運びにくくなります。

水分が不足すると、脂肪燃焼にもマイナスです。代謝をスムーズにする為には水分がとても大切なのです。


また、水分不足は便をかたくし、便秘を引き起こす原因になります。便秘はダイエットにとって大きな障害になります。

1日に必要な水分量は、通常であれば、飲料水として男性は1.5リットル。女性で1.0リットルは必要になります。

ダイエット中ならば男性で2.5リットル。女性で2.0リットルを目安にしてください。


規則正しい生活をする

朝に目が覚める、お昼にお腹がすく、夜になると眠くなる。

これは体内時計の働きによるものです。体内時計とは体がもつリズムの事で、その周期は25時間です。1日は24時間なので、毎日1時間のズレが生じます。それをどこで修正しているかというと、朝になります。


毎朝、太陽の光を浴びる事で体内時計はリセットされ、1日のリズムに合わせて体が正常に動き始めるのです。

体内時計はダイエットにも関係しています。起床時間や就寝時間、食事時間が不規則になるとリセットされず、体のリズムが乱れて代謝も低下し、太りやすくなります。

体は昼は活動モード、夜はおやすみモード。昼間は内蔵もしっかり働くために、ボリュームのあるものを食べても内蔵に負担をかけずに消化出来ます。


夜寝る前に食事をとらない方がいいのは、体がおやすみモードのために内蔵の負担になるからです。

体内時計は脳と内蔵にそれぞれあり、朝日を浴びる事で脳の体内時計が、朝食を取る事で内蔵の体内時計がリセットされます。

ダイエットをする人の中には、朝食を食べない人もいますが、朝食をしっかり食べて体内時計をリセットする必要もあります。

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